読書感想文 『天使の涙』タダノ ケイ 著
幽霊屋敷に引っ越してきた殺し屋が、未練を残した幽霊の依頼で恨みを晴らす手伝いをしていくストーリー。
必殺仕事人的な7つのストーリーに並行して、殺し屋と連絡役の女子高生幽霊との恋愛模様が物語の主軸となっていきます。そして悲しいハッピーエンドで涙を誘います。
基本的に悪い奴しか出てこないわけですが、その悪い奴が意外とまともな主張をするためにいろいろと考えさせられます。ものごとを多面的に語ろうとする作者の意図がわかります。
読みやすい文体、わかりやすい表現でテンポよく読めました。最後まで中だるみすことなくおもしろかったです。ただ、読み手にもいろいろ考えさせる内容のためか、読後に少しもやもやが残りました。次はスカッと爽快な殺し屋ストーリーも読んでみたいと思いました。
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