2024.02.24 00:27読書感想文 『The last victim』 敷島 システム(著) SAT(特殊急襲部隊)で輝かしい功績を挙げてきた矢神刑事。しかし彼は都心から離れた田舎のS市に異動となった。警視庁内の嫉妬による左遷なのか、何かを隠すための更迭なのか、その異動は口さがない噂を掻き立てていた。彼の功績の裏には、彼によって一般人が射殺されたのではないかという疑惑があったのだ。 高齢化社会の問題を素材に、政争やバイオレンスという調味料を使って、...
2024.02.19 11:15読書感想文 『デリ嬢でもいいの?』 湊レイ(著) デリバリーヘルス嬢(デリ嬢)のレイは、今日もお得意様の山神の指名を受け、彼のアパートに向かった。しかし今日の彼の様子は変だった。山神はお見合いでの自身の行動にショックを受けていたのだ。レイは彼にやさしく奉仕して慰めるのだった。18禁。 デリ嬢とは、呼ばれた客のところに出向いて性的なサービスをする風俗嬢のこと。作者は元デリ嬢で、本作は半自伝とのことです。テー...
2024.02.08 11:35読書感想文 『ニッケル&ダイム ~百貨繚乱~』 椎名 要(著) 百円ショップの雇われ店長が、金髪男子高校生、元大手企業部長、訳アリ美魔女のアルバイト三人と、ドタバタ騒動を繰り広げる。しかし、全員の歯車がかみ合ってきたころ、店長は本部から冷酷な指示を受けてしまう。 40歳代の店長が思いを吐露する一人称視点のヒューマンドラマ中編です。 冒険のできる若さを過ぎて、中年に差し掛かって守りに入ってしまい、それを恥じたり諦めたりし...
2024.01.29 10:22読書感想文 『新解釈、山南の切腹』 雨川 海(著) 新選組の山南敬助は、岩城升屋で不逞浪士と切り合いし、これを撃退した。しかしその際に土方歳三をかばったために、右腕を負傷してしまった。その後、山南は剣を満足に振れぬようになってしまう。 新選組の山南敬助は、総長という幹部でありながら新選組を脱走し、潔く切腹して生涯を終えました。脱走した理由は謎のままです。その謎についての新解釈が本作(短編)になります。 わた...
2024.01.12 11:49読書感想文 『闇鴉と佐吉 幕末博徒伝』 雨川 海(著) 祐天一家の佐吉は、乱暴されて捨てられた盲目の娘を助け、成行きで世話をすることになった。彼女は名を雪《せつ》と言い、離れ瞽女《ごぜ》だった。雪との生活に佐吉は癒しを感じていた。そんな中、佐吉のせいで、祐天一家と安五郎一家が対立してしまう。安五郎一家は闇鴉という殺し屋を雇い、祐天一家に挑んでくる。 瞽女とは、三味線を弾きながら唄を歌いながら旅してまわる盲目の女...
2024.01.01 02:182024年の抱負などを 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 良い天気のお正月、みなさんはいかがお過ごしですか。わたしは年明け何もせずだらけ切っています(笑)。明日から出かける予定ですので、今日のうちに今年の執筆予定を書いておきましょう。一年の計は元旦にあり! 1月 エピソード4の英訳を終わらせる 2月 エピソード5の英訳を終わらせる 3月 エピソード...
2023.12.31 02:042023年を総括してみます みなさん、おこんにちは。庭木の手入れと大掃除でグッタリの三世留男です。どうにかこうにか大掃除も終わりましたので、年末恒例の一年の総括をしていきます! まずは創作カレンダーで一年を振り返ってみましょう。 1月 『人魚の肉』を書いていました 2月 ひたすら執筆 3月 初稿完成→一旦寝かす 4月 DeepLのAPIを使って英訳するアプリ作成 5月 『ピクト*ガー...
2023.12.27 13:21読書感想文 『げんなり先生発明秘話』 沖田 正午(著) 江戸時代の発明家平賀源内の没後20年、同じ姓の平賀家に男児が授かった。その子は源成と名付けられ、スクスクと成長。源成は1歳にして九九をそらんじてみせ、7歳にして手習いの先生となるという天才児だった。げんなり先生と呼ばれる源成が、珍発明と機転でトラブルを解決していく、爆笑時代小説。 本作、てっきりセルパブ本だと思っていましたが、実は過去に商業出版されたものを...
2023.12.27 05:02読書感想文 『夜、銃声を聞きながらあなたと絵を描く』 柊織之助(著) 戦争が続く国内の引き締めのため、その国では芸術が弾圧されつつあった。エーデルの働くケーキ屋でも、飾られたケーキの販売が禁止され、閉店を余儀なくされた。働き口を失ったエーデルは故郷に戻ることにした。故郷では画家の姉が弾圧に抗っていた。 このお話は、架空の国を舞台に、戦争によって芸術が弾圧される様子と、それに抗う人々の悲喜こもごもを書いた短編です。為政者に都合...
2023.12.10 09:12読書感想文 『天皇の神通力: ~即位を巡る暗闘~』 朝野白露(著) 小宮山崇、大学生。彼は日本を良くするため、権力を手にすることを目指している。彼は総理大臣の娘と付き合い、皇室にも近づこうとしていた。彼にはイビルアイという特殊能力があった。 出世して日本を良い方向にかじ取りをしたい、という夢を持つ大学生 小宮山君が主人公です。そのためには東大に行って学歴に箔を付けないといけない、とか、総理大臣のお宅に持っていく手土産は印象...
2023.11.29 11:58読書感想文 『ナミウラ』 敷島 システム(著) その青年は貧しかった。彼は、化学工場で働いたあと、皿洗いのバイトを掛け持ちしてなんとか生きていた。そんな彼の唯一の楽しみは、本屋で画集を立ち読みすること。彼が北斎の画集を眺めていると、後ろから大人の女性が話しかけてきた。 謎を解くお話ならミステリ、息もつかせぬ展開ならサスペンス、社会問題を提起するなら社会派、など、その内容によって小説はおおよそ分類できるの...
2023.10.23 10:47読書感想文 『セイラ: あなたには目撃者になってほしかった』 せいら 著) わたしはガンダムに出てくるセイラ・マスのようになりたくて、ダイエットを始めた。わたしは小公女セーラのようになりたくて、みんなの使い走りをした。というような小話集。 なんだこれは……というのが最初にこの本を読み始めたときの印象。小説というには話し言葉だらけで、行間も広くてバラバラ。ストーリーも意味不明です。だって、「せいら」という少女(作者?)が、ガンダムの...