読書感想文 『奇習の村』 深月 暁(著)
地方の風習などを取材しているフリージャーナリストの矢崎のもとに、差出人不明の手紙が届いた。手紙には、ある村には秘密の風習がある、と書かれていた。矢崎は手紙の内容に興味を持ち、山奥の村に向かった。
世間から隔絶した村の風習、といえばホラーの定番シチュエーションですね。余所者を寄せ付けない、受け入れないという『村』のイメージが、近寄りがたい場所、近寄ってはいけない場所という連想になって、恐怖に繋がっていくのかなと思います。わたし自身も、子供のころ(たぶん小学校に上がる前)に、親に連れられて山奥の村を訪ねたという記憶があります。なぜそんなところに行ったのか全く記憶がないのですが、木々に囲まれた薄暗い中で、朽ちたような家に、湿った落ち葉が降り積もっていて、足元も濡れた落ち葉でいっぱいで、住んでいるおばあさんも生気がなく、全体に湿り気のある場所だったな、という印象だけが残っています。
さて本作も、そんなオーソドックスな設定で始まります。どんな風習があって、どんな怖さを書いているのかは、ネタバレになりますので控えておきます(笑)。ホラーですが、ライトノベル系の改行、行間の文章ですので、軽い感じで読めました。
0コメント