プリント・オンデマンド 原稿の作成 その2

 原稿PDFを作るツールは『威沙』に決まりました。次に決めるのは、判型でも装幀でもなく値段です。市場で自分の本がどのくらいで売れるのだろうか、ということを想定して値段を考えると…………300円以下。素人小説ですからこんなもんでしょう。では300円くらいでプリント本を作れるのか、というとそんなことは全然ありません。もっとコストがかかるのです。NextPublishingには最低価格があり、モノクロ100ページで800円にもなります。あかん、高すぎ。この800円の中にはNextPublishingの販売手数料320円が入っており、値段の40%にもなります。少し高い気もしますが、まだ市場が小さいので仕方がないのかもしれません。この手数料も、今後の市場の広がりとともにPODサービスに参入してくる会社が増え、競争原理で下がっていくことでしょう。(ちなみにこの値段で著者に入る印税は50円です)

 NextPublishingを使う身としては、この値段構成を受け入れるしかありません。ですができるだけ安く提供したい(というより高すぎて売れないと思われる)、という気持ちで原稿PDFを作っていきます。

 安くするにはページ数を減らす必要があります。ページ数を減らすには、判型はできるだけ大きくして文字を小さくして、紙面に文章を押し込めばよいことになります。はい、読みにくいですね。読者にはやさしくない本のできあがりです。

 ギリギリの妥協点として行き着いたのは、B6判もしくは四六判の2段組でした。文字サイズは8ptで25行✖27文字の2段組です。文字がこれ以下の大きさになると読みにくくなってきますので8ptがいいところでしょう。エピソード1は400字詰め原稿用紙約350枚の分量ですので、文庫本1冊に相当します。これを上記の四六判プロファイルで変換すると――126ページになりました。少し薄いですが、値段の抑制と読みやすさを両立するためにはこの厚さがベストと思います。これで最低価格が900円、税込み972円です。なんとか1000円を下回ることができそうです。

 これで原稿PDFは完成しました。次は表紙です。

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