読書感想文 『仮想現実世界: 崩壊する世界 』 海田陽介(著)
井口直人は、子どもの頃より欲しいものが空中から現れるなどの不思議現象を体験していた。三上響子も同じような現象を体験し不思議に思っていた。二人は井口のブログを通じて知り合う。二人の出会いをきっかけに世界は真の姿を現す!
いわゆるホログラフィック宇宙論をベースにした世界観のお話です。
今日のホログラフィック原理によると、我々は3次元の空間に住んでいるように見えるにもかかわらず、そのすべての情報は2次元の面に記録されているという。そして、万物の基本単位は物質やエネルギーではなく、情報であるとすらされる。情報は0と1のようなビットで表現され、宇宙はそのビットから作られていると主張する。つまり、宇宙はコンピュータのようなもので、その内部の情報が、我々が実体と考えているものを作り出しているのではないかと考えているのだ。(『思想物理学概論』より)
序盤は日常生活で起こった不思議な出来事に疑問を持つ二人の議論で進み、中盤から突然未来世界になります。内容紹介にあるように、コンピュータホログラム世界の深刻なエラーのお話に飛びます。終盤は、未来の世界と現代の世界がつながって盛り上がってきます。が、いいところで第1章(え?)が終わり、続きは次章になります。なんとこの本で完結しません。続きが気になるので、次章を探しましたがまだ出版されていないようです。
複雑な設定ですが、かなり細かく説明してくれますのでなんとか理解できました。続きをお待ちしております。
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