読書感想文 『掘ったイモ、揚がった: 人生変えたバカ旅の記録』星野孝司 著

 1981年の夏、ボクは友人の山本と理由もなく北海道に旅に出た。そこで出会った人々、特にフーテンのオヤジ「父上」と行動をともにし、行き当たりばったりでおもしろい生活を過ごす。

 北海道を舞台にした東海道中膝栗毛のようなお話です。こういうジャンルはロードムービーならぬロード小説というのでしょうか? 北海道という雄大な土地柄も手伝って、ファンタジーのようなおもしろエピソードが一杯です。ひもじさゆえのちょっといただけない行為(万引き)も、反省とともに披露されています。それらも含めて、昭和のおおらかな時代を思い出させてくれます。懐かしさを感じました。

 若い時の旅や苦労というのは、その後の人生に大きな影響を与えますよね。作者はそれを伝えたかったのでしょう。どんなことも、苦労も、「おもしかったね」で締める「父上」、カッコいいと思いました。

エンタングルメント・マインド(Entanglement Mind)

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