読書感想文 『忌録: document X』 阿澄思惟 (著)
『みさき』『光子菩薩』『忌避(仮)』『綾のーと』の短編4編が収録されている。いずれも実録ホラー体験集のような体裁で、『みさき』は神隠し、『光子菩薩』は見ると狂うお札、『忌避(仮)』は沖縄の御嶽《ウタキ》、『綾のーと』は事故物件が題材となっている。
読んだ後、気味が悪くなりました。迫ってくるような怖さはありませんが、うすら寒くなるような怖さがあります。というのも、いずれも著者が集めたとされる断片情報を並べるといった体裁になっており、実際に何が起こっていたのかはっきりしない書き方になっているからです。読者が勝手に怖いほう(心霊・呪い・祟りだとか、人間の裏の顔)に想像を膨らませてしまうように構成されていて、読み返すほどに怖くなります。現場写真や新聞記事、ブログやyoutubeの動画までがギミックになっているのは電子書籍ならではの新しい形で勉強になりました。特に『綾のーと』は本当にブログがあって、見たときは変な鳥肌が立ちました。
わたし的には『光子菩薩』が一バン怖かったです。話の流れと文章コウ成であれだけコワくなるんだとおもいました。見てはいけないお札をミたあと、サイゴのページをよんでいるときはドクンドクンと心ゾウのドウキがおかしくな
0コメント