読書感想文 『げんなり先生発明秘話』 沖田 正午(著)
江戸時代の発明家平賀源内の没後20年、同じ姓の平賀家に男児が授かった。その子は源成と名付けられ、スクスクと成長。源成は1歳にして九九をそらんじてみせ、7歳にして手習いの先生となるという天才児だった。げんなり先生と呼ばれる源成が、珍発明と機転でトラブルを解決していく、爆笑時代小説。
本作、てっきりセルパブ本だと思っていましたが、実は過去に商業出版されたものを個人出版し直した本とのことです。作者もプロの時代小説家ということで、本作もさすがにレベルの高い内容でした。
さて前半は、源成の父、左衛内《さえない》の冴えない(笑)お勤めのシーンで笑わせて、後半は、成長した源成《げんなり》先生の冴えない生活でまた笑わせてくれます。クライマックスにかけて、げんなり先生の恋模様とお家乗っ取りのドタバタサスペンスで、ハラハラさせますが、最終的には大団円となりますので桃太郎侍的安心感で楽しめました。
難しいことを考えずにかるーく読める時代小説でした。おもしろかったです。
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