読書感想文 『辻の家』 三塚日月(著)

 辻(交差点)に建つその廃屋は「通り過ぎたら決して振り返るな」。辻の家を振り返ると、次に死ぬ知り合いが窓に映るという。中西恵太はその辻である女性と出会う。という表題作の『辻の家』を含む三編の短編集。


 『隙間』『辻の家』はひんやりと背筋の寒くなるホラー、『百日紅』はファンタジー寄りのお話でした。前二編のホラーはリアル指向で、発生する現象を客観的に描写することで恐怖をあおってくれます。突然怨霊が登場するようなこともなく安心して(?)読めました。『辻の家』はラブストーリーをホラーで味付けしたような印象を持ちました。

 洗練された文章でとても読みやすかったです。おもしろかったです。

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