読書感想文 『The Head Market: 第一巻, 第二巻』 Ohana Works(著)
戦国時代を旅する盲目の少女カズ。彼女は、類い稀な剣技で、身に降りかかる禍から身を守りながら、自分にその剣技を教えてくれた育ての親を追っていた。復讐するために。
タイトルと表紙から洋物的なお話を想像しておりましたが、中身は戦国乱世を舞台にした歴史伝奇小説でした。少女カズは、生まれながらの盲目で剣術の達人という、座頭市的主人公です。彼女は、旅をする途中で一癖も二癖もある敵と対峙しながら、旅の道連れを得て、育ての親を追い続けます。
冒頭で、育ての親がカズに義眼を与えて目を見えるようにした、というところでファンタジー要素が入っているということがわかります。そういう意味で厳密な歴史小説ではありませんが、その時代の風俗や言葉などはしっかりされていますので、雰囲気が壊れることなく物語の舞台へ入り込むことができました。
伝奇的要素あり、冒険活劇あり、戦国の悲哀ありの、盛りだくさんではありますが、ライトノベル的な表現とテンポでさっぱりした感じで楽しめました。
一巻、二巻と一気に読みましたが、物語はまだまだ続きます。続きを読むのが楽しみです。おもしろかったです。
Amazonリンクがエラーになってしまいましたので、表紙画像をダウンロードさせていただきリンクを貼りました。
0コメント