読書感想文 『犯されて: 青春の残酷な愛と性。さよなら 星屑の街』 海渡 優介(著)

 深夜のジャズバーで酔いつぶれた女性客(薫)の扱いに困った店のマスターは、知り合いのタクシー運転手の源次を呼んで引き渡した。源次は仕方なく、眠りこけている薫を無理やりタクシーに乗せ、湾岸の高速道路に向かった。薫は、同棲しているケンジとの甘い夢を見ていた。


 官能小説とハードボイルド小説が合体した小説でした。半分くらいは、くんずほぐれつのエロ描写ですが、そのシーンはあまりストーリーに影響ありませんので、そっち方面が苦手な方は読み飛ばしても問題ないと思います。

 小説や漫画の創作術には、冒頭にバイオレンスやエロティックなどをもってくるというテクニックがあります。人間の本能を刺激するシーンが冒頭にあると、寝起きや学校のような日常のシーンよりもずっと、読者はその作品に興味を持ちますよね。本作は、いきなりエッチなシーンから始まりますので、そういう意味でもつかみはOKでした(笑)。

 創作者目線では、エッチな表現が勉強になりました。男子の一物を、蛇身と形容していたのはちょっとおもしろかったです。

 素直な文章と適度に空いた行間でたいへん読みやすく、話の内容もわかりやすいので、最後まで一気に読んでしまいました。

Amazonリンクがエラーになってしまいましたので、表紙画像をダウンロードさせていただきリンクを貼りました。

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