読書感想文　『魔法少女フラン現象』　松元大地（著）

　書評ブロガーが批評した本がベストセラーとなり炎上する表題作のほか、ブラック企業を辞めたい男のお話、常に生産的に生きようとする青年のお話の掌編３編。

　表題作が最も長いお話ですが、それでもあっという間に読める掌編集です。表題作では、人気書評ブロガーがあるライトノベルに対して不用意な批評をし、それが誤解を招き社会現象にまでなってしまうという過程を書いています。わたしのブログなどで社会現象を引き起こすことなど決してないと断言できるのですが、それでも少し気を付けようかなと教訓にいたしました。とはいえ目立たない良い作品に日を当てたいという気持ちもあって、炎上でもなんでもいいからきっかけがあったらいいのになって思うときもあります。さじ加減が難しいですね。