読書感想文　『電脳サーフィス SOFT Edtition: 女体化？　女装？　拡張現実で女の子の姿に！』　矢的春泥（著）

　脳に埋め込まれたAR（拡張現実）デバイスで自分の容姿を好きなように変更できる未来。男が女性に変身したとき何が起こるのか？

　脳に作用するARデバイスによって視覚だけでなく触覚などの五感まで制御し完璧に別人に変身できる世界のSF短編集。簡単に性別すら変更できるとなったとき、自らの性への認識はどうなるのか、という意外（失礼！）と高尚なテーマをソフトエロタッチでコミカルに描いているので、飽きることなくおもしろく読みました。最新デバイスというものはアダルトコンテンツによって一気に普及していくと歴史が証明しておりますので（笑）、近い将来ARもVRも本作のようなエロ目的で普及していくのでしょうね。

　服を着替えるように性別を変えられたら、その精神も外観に合わせて変わっていくのでしょうか？　そういうことを考えながら読みました。簡単に性転換する魚もいることですしね。

　個人的には『情弱には見えない～』のお話のARが便利だなと思いました。この夏も猛暑ですし、ARで「裸の王様」システムができれば涼しく過ごせるかも。